11年、人前で叩かれ続けたわたしの「心臓に毛はやしのすゝめ」
わたしは11年間、テレビやラジオ、イベント現場などでフリーアナウンサーの仕事をしてきました。
人前に立つのは楽しい一方で、いろんな方向から、本当にいろんな声が飛んできます。あたたかい応援もあれば、心がえぐれるような言葉も。
正直、何やっても叩かれるなぁ……と思う時期もありました。
もう見たくない、聞きたくない、ってくらい。泣
人間だもの、やっぱり傷つくんですよね。
そんなわたしが「これは、ちょっと楽になれるかも」と思えた考え方があって。
今日はそれを「心臓に毛はやしのすゝめ」としてお届けします!
その前に。この考え方、意外な人物がヒントをくれてるんです。
ノーベル賞の人が、「ぼくの人生は失敗だった」と思っていた
ノーベルといえば、ダイナマイト。
原料の「ニトログリセリン」は、ちょっと揺れただけで「爆発する水」みたいな物質で、危なすぎて人間が扱えたものじゃなかったそうで。
これを遠くから安全に爆発させる「起爆装置」を作ったのが、1865年、32歳のノーベルでした。
画期的で注文が殺到したものの、肝心のニトログリセリンは危険なまま。
運搬中や工場での爆発事故がつづいて、ノーベル自身も「こんなはずじゃなかったのに!!!」と、めちゃくちゃ悩んだそうです。
そこから必死に研究して、珪藻土という土に染み込ませれば安全に運べると発見。
こうして生まれたのが、あの「ダイナマイト」(1867年)
世界中で大ヒットして、彼は世界有数の大富豪になったと言われています。
お金持ちなのに、心はどんどん沈んでいく
「世界一のお金持ちで〜す!」とか、一度は言ってみたい。
そういう人は、ドバイで片手にパイナップル、もう片手にはシャインマスカットみたいな感じなのでしょうか。(知らんけど)
でも、ノーベルは全然ウェイウェイしてなかったんです。
もともと、とても繊細で傷つきやすい人だったそうで。
ダイナマイトは戦争にも使われ、当時のマスコミには「死を商売にしている人」のように書かれたと言われています。
ノーベルとしては、心外だったはず。
「たくさんの国が強い兵器を持てば、かえって戦争は減るはずだ」と信じていたそうなんです。
作った人の願いと、実際の使われ方の、あまりに大きなすれ違いですねぇ。
おまけに、恋も実らなかったそうで……。
ノーベルはだんだん、「自分の発明も、自分の人生も、失敗だった」と思うようになってしまったんです。
でも、彼はその莫大なお金の使い道を「遺言」に残します。
「物理学、化学、生理学・医学、文学、そして平和のために尽くした人へ、毎年、賞を贈ること」
……平和、ですよ。不本意な形で使われた後悔が、この一語に込められてる気がしますね。こうして生まれたのが、あの、ノーベル賞でした。
もし彼があなたの友達で「ぼくの人生は失敗だった」と言っていたら、あなたなら何て声をかけますか?
わたしはもう肩を揺すりまくって「なんてこと! ノーベル、あなたすごいよ! ノーベル賞ってよくわかんない子どもの頃から、なんかすごそうと思ってた!!!いなくなったあとも、世界中の人を勇気づけてるんよ!」って言いたい。(生きているうちに、知ってほしかったなぁ)
何をしても、誰かは必ず何か言う
ノーベルの時代も、今も、繊細な人ほど生きづらいところはありますよね。
でも、だからって繊細な人が不幸せになるのは、わたしはすごく嫌やなって思います。
やっかいなのは、他人の言動はこっちでコントロールできないこと。
育ってきた環境が違うから好き嫌いはイナメナイ〜
セロリの歌詞にもありますからね。
しかも、前に出れば出るほど、向けられる言葉は増えます。
冒頭でお話しした、わたしの11年も、まさにそれでした。
そして途中で、ちょっとだけ悟ったんです。
何をやっても、応援してくれる人がいる一方で、とにかく何をしても文句を言う人もいる。
花に水をあげれば「なんで水をあげるんだ」
あげなければ「なんであげないんだ」
「どっちがいいですか?」と聞けば「自分で決めろ」
……もう、どうすればいいんですかぁぁぁぁ!!!笑
つまり、「何をしても、誰かは必ず何か言う」
このしょうがない法則を知っておくだけで、ちょっと気が楽になれるんです。
だから、心臓に毛を生やす
とはいえ、いちいち真に受けて悩んでいたら、一生悩むことになる。
もったいない!
そこでおすすめなのが——【心臓に毛を生やす】ことです。
図々しい人のこと、「あの人、心臓に毛が生えてるよね」って言うじゃないですか。
ああいう人って、何を言われても「まあ、これが自分なんで!」と平気で、上司に怒られても寝たらもう忘れてる。
わたしのまわりにもいて、正直めちゃくちゃ憧れてました。
この生きづらい世の中を、しなやかに、幸せに生きていくには、ちょっとしたずうずうしさが要るのかもなぁ、と思うんです。
福沢諭吉さんが「学問のすゝめ」なら、わたしは「心臓に毛はやしのすゝめ」です。
とはいえ、いい育毛剤があるわけじゃなくて。
わたしが昔、いろんな声にきつかった時、開き直れた考え方は、これ↓
「ありがとうございます〜! 自分にできることはやったので、大丈夫です!」
「もっとこうすれば」「こうするべきだ」って、外からも、自分の心の声からも聞こえてきたら、ぜんぶこれでまるっとおさめます。
人間、そのときそのとき、いくつもの選択肢から一つを選んで、精一杯やっている。だったら、それでいいんです。
「それ、変だよ」と言われても、「ありがとうございます〜! わたしはこれが好きなんです!」
うまくいったことも、いかなかったことも、ぜんぶ自分の糧。
取り入れたいものだけ、ありがたく取り入れさせてもらう。それくらいの気持ちで。
毛は、サザエさんの波平さんみたいに、一本でOKです。
完璧に強くならなくていいので、今日ひとつだけ、心の中で言ってみませんか?
「できることはやったので、大丈夫」
今日の内容もちょっとでも参考になればうれしいです。きみに幸あれ!
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あれこさん、素敵なエッセイありがとうございます!
「心臓に毛を能動的に生やす」という考え方、いいですね。周りに抜かれてもめげずに「ふっさふさ」を目指す心意気、大事ですね。
もっふもふな心臓、目指します✨✨